耳鼻咽喉科領域は、耳、鼻、ノドの病気を扱う科です。耳が聴こえない、または鼻水はなづまり、という症状については、理解されやすいのですが、声が出しにくい、という症状については、意外に理解されにくい面があります。風邪に伴う急性喉頭炎や声帯ポリープなどは、それでも比較的よく知られていますが、声帯そのものには全く異常がないのに神経伝達の異常により声が出しにくくなる「痙攣性発声障害」という難病 […]
鼻の内視鏡手術の現況
2010年8月に手術センターを開設してから、6年7か月が経ち、手術室で手術をうけられた患者さんの数は耳、鼻、のどをあわせて2600名を超えました。このうち、鼻の内視鏡手術をうけられた方は約1250名、多くの方が一度にいくつかの手術を同時にうけられますので手術件数としては3000件を超え、年々増加傾向にあります。過去6年間の鼻内視鏡手術の手術件数を表にまとめてみました。2016年は2 […]
第2回 患者さん向け講演会 音声編
先週末の土曜日の診療が終わってからの時間帯で、昨年より始まった患者さん向けの講演会を開催いたしました。元々は当院のスタッフの一人が発案し、昨年の7月に初めて開催しました。正直な気持ちを申し上げると、当院の限られたスペースの中で20名程度の方にお話をすることが、本当にお役に立てるのか、疑問でしたが、まずは一度試みることにしました。その時は廣芝が「耳の疾患について」 ちゅうしょクリニッ […]
耳の病気 先天性真珠腫について その2
前回は、先天性真珠腫の病気とその診断について書かせていただきましたが、今回は治療について書きたいと思います。 真珠腫に対しては、先天性であれ後天性であれ、根治的治療は手術しかありません。特に先天性真珠腫は進展が早い傾向があり、その疑いがある場合は原則として早い時期に手術を行います。 今回は手術についての詳細を書きますので、少々マニアックな内容になります。ご興味のある方のみお読みくだ […]
耳の病気 特に先天性真珠腫について
耳鼻咽喉科領域は他の診療科に比べ、多彩な病気を扱います。一般的な中耳炎やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎は皆さまにとってもなじみがあると思いますが、それ以外に、めまいや平衡機能障害、声帯ポリープや声が出にくいなどの音声の障害、嚥下(飲み込むこと)の障害、甲状腺腫瘍や頭頸部、頭蓋底の腫瘍、聴覚、嗅覚・味覚の障害などなど書ききれないほどです。 当院で特に力を入れているのは、①慢性中耳炎や真珠 […]